SPCは、目的を果たしたら解散ということが多く、投資家が途中で交代するケースは少なかったように思うのですが、近年、投資家が途中で離脱したり、第三者に持分を譲渡するケースが増えているように思います。
GK-TKスキームにおいても、TK(匿名組合)の持分を譲渡する例が見受けられます。
(当初の匿名組合に出資した側の会計税務処理については、「匿名組合に出資した者の会計処理と税務処理」のページに記載しておりますので、ご参考ください。)
具体的に言うと、匿名組合持分を買った側では、通常、匿名組合出資額(SPCの簿価)と買った価額(購入側の簿価)に差額が生じるかと思います。(第三者取引において、簿価で売却することは考えにくい)
ex)当初出資100の匿名組合出資を150で購入した場合、購入者側とSPCの簿価の差額が50発生することになります。
問題として、当該差額についての会計税務処理はどうなるの?ということになります。
まず、会計処理ですが、当該差額についての規定はないかと思われます。
金融商品会計実務指針第132項等に匿名組合出資者の会計処理の規定はありますが、上記差額の規定はないため、会計基準等は、当初出資者を想定しており、購入者を想定していないものと思われます。
規定がないので、私見になってしまうのですが、会計処理としては、当該差額の経済実質はのれんと同じようなものかと考えられますので、TK事業終了予定期間に渡って、定額で償却していくのが理論的なのかなと思っています。
金融商品会計Q&AのQ71が示すように、毎期分配された損益をB/S上、出資金に加減していくということであれば、有価証券やIRFSののれんのように、償却ではなく、評価損or減損という考えも、ありなのかなとは思います。
税務処理ですが、法人税基本通達14-1-3がありますが、会計と同様の規定のため、条文等はないかと思われます。
税務上は、当該差額について、資産(負債)調整勘定と規定されていないため、償却した場合、損金算入できる可能性は低いものと思われます。
上記のように差額を償却する会計処理をした場合、会計と税務が不一致となると考えられます。
配当可能利益の90%を超える金額を投資家に分配するTMKなどの投資法人だとスキームが崩壊する可能性があり、TKを外部から購入するには、リスクが高くなるものと思われます。
SPCには、まだままだ会計税務において、未整備な面がありますので、SPCの会計税務で、お困りごとがあれば、弊事務所に問い合わせてみてください。
ややこしい話が好きなもので。
