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中小企業経営強化税制(D類型追加)


中小企業経営強化税制は中小企業が受けやすい優遇税制です。

中小企業というとSPC・ファンドでも使えそうですが、投資用の太陽光発電設備は対象とならず、GK-TKスキームで太陽光発電事業をしているSPC・ファンドでは適用できないのが残念なところです。

いつの間にかD類型も追加されてました。

 

中小企業経営強化税制の概要は以下の通りです。

 

対象企業:青色申告、資本金1億円以下、従業員1000人以下のいわゆる中小企業者等。

     経営向上計画の提出が必要。

     娯楽業(スポーツなどの興行、施設提供や娯楽の遊技場や演劇など。映画は娯楽業  

     に分類上は含まれていますが、なぜか映画は除かれています。)、性風俗関連特殊 

     営業に該当する事業も対象になりません。

 

税制措置:即時償却or取得価格の10%(資本金3000万円超~1億円以下は7%)の税額控除

 

対象:機械装置160万円以上

   ソフトウェア70万円以上

   器具備品30万円以上

   建物付属設備60万円以上

対象は新品を購入した場合で、中古品は対象外です。

資本的支出であっても、修繕は対象外です。

ファイナンスリース取引については対象になりますが、ファイナンスリースのうち所有権移転外リース 取引については税額控除のみ利用可能(即時償却は利用不可)となります。

自ら製作するものも対象となります。

金額に消費税を含むかどうかは、経理処理方法によります。(税込経理であれば、消費税を含む)

 

適用時期:いまのところ、令和5年3月31日まで。ちょくちょく延長されます。

税額控除は、法人税額の20パーセントが限度額ですが、1年間の繰り越しが認められています。

 

中小企業経営強化税制は、以下の4つの類型があり、それぞれ申請方法が異なります。

1,生産性向上設備(A類型)

生産性が旧モデル比平均1%以上向上する設備

2,収益強化設備(B類型)

投資収益率5%以上の投資計画に係る設備

3,デジタル化設備(C類型)

可視化、遠隔操作、自動制御化のいずれかに該当する設備

4,資源集約化設備(D類型)

修正ROAor有形固定資産回転率が一定割合以上の投資計画に係る設備

 

B類型とD類型は、会計士・税理士の事前確認が必要となりますので、気になる方はお問合せいただければ幸いです。

 

(参考)中小企業経営強化税制の手引きより抜粋