ファンドで償却資産税を軽減する方法?


償却資産税というものがありますが、法人税や消費税に比べると、あまり意識されない税金かと思われます。

償却資産税は、市区町村が固定資産に対して課税する固定資産税の一部で、地方公共団体に対して支払う税金となります。

毎年11日に所有している事業用の償却資産の評価額に1.4%を掛けた額が課税されます。

評価額は、減価残存率を乗じた価額になりますので、評価額は年々低減していきますが、太陽光発電設備のような多額の取得価額を要するものだと、バカにならない税負担が生じることになります。

例えば、太陽光発電設備の取得価額が1億円だと、15年で累計820万円程度の税額になります。

しかも、取得価額の5%より低い評価額とはならないので、その償却資産がなくならない限り、半永久的に税金がかかることになります。

 

太陽光発電設備においては、当初は再生可能エネルギーの普及ということで、特例措置として3年間、償却資産税を2/3に減免するという政策がありましたが、もうなくなってしまいました。

地方公共団体によっては、まだ減免措置を講じているところもありますので、新規の太陽光発電設備については、地方公共団体に確認した方がよいかと思います。

 

償却資産税の税率は一定ですので、償却資産税を軽減させるには、評価額が低くなれば、償却資産税は軽減されます

評価額を低くすることができるのかということになりますが、信託を使えばできるかなと。。。

例えば、太陽光発電設備10億円のものを20億円で購入すれば、通常は、購入者は20億円の取得価額で償却資産を申告することになります。

ここで、太陽光発電設備を信託設定すれば、太陽光発電設備の名義は信託受託者となり、信託受託者が償却資産の申告をすることになります。

したがって、太陽光発電設備の受益権を20億円で売却しても、購入者は、元々の太陽光発電設備の評価額10億円で償却資産税を負担することになります。

信託をするには、信託の設定などの信託報酬はかかるので、償却資産税の負担との兼ね合いにはなりますが。

 

この方法は、地方公共団体に、直接、問題ないかどうか聞いたわけではないので、大丈夫かどうかはわかりませんが、不動産なんかでは、普通にやっていることですので、今のところ大丈夫かなとは思っています。